スティーブン・ゴゴレフとは?五輪5位へ復調した経歴と4回転

選手情報

スティーブン・ゴゴレフは、カナダ代表の男子フィギュアスケーターです。ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックでは個人5位に入り、フリーでは全体2位の得点を記録しました。

幼い頃から難しいジャンプで注目されましたが、成長期の変化と腰の怪我で、練習や出場を中断した時期もあります。五輪で初めて名前を知った方に向けて、早熟期から復調までの経歴、4回転の強み、2026-27シーズンの見どころを整理します。

スティーブン・ゴゴレフは五輪5位のカナダ男子

五輪の活躍を知るには、まず人物像と成績の中身を押さえておくと分かりやすいです。

2004年生まれ、トロント出身の大学生

国際スケート連盟(ISU)の選手プロフィールには、出身地や所属クラブ、指導者が掲載されています。2026年10月25日時点で21歳です。

項目 基本情報
生年月日 2004年12月22日
出身地・代表国 トロント・カナダ
身長 185cm(公式登録値)
スケート開始 2010年、6歳
所属 トロントのグラナイトクラブ

氷上で技術を磨きながら、大学での学びも続けています。

学業

カナダ五輪委員会の選手紹介によると、トロント大学で政治学と経済学を学んでいます。競技を続けながら、大学の勉強にも取り組んでいます。

指導体制

公式プロフィールにはブノワ・リショーとリー・バーケルがコーチとして掲載されています。リショーは振付も担当し、技術と表現の両面を支えています。

個人ではショート10位からフリー2位で総合5位

五輪男子の公式総合結果を見ると、ゴゴレフがフリーで順位を上げたことが分かります。ショートプログラムとフリースケーティングを分けて振り返りましょう。

区分 得点 順位
ショートプログラム 87.41点 10位
フリースケーティング 186.37点 2位
総合 273.78点 5位

ショート10位から総合5位へ進んだことに、追い上げの大きさが表れています。五輪での活躍は、次の2点も分けて押さえておきたいところです。

表彰台との距離

銅メダルの佐藤駿は274.90点で、差は1.12点でした。総合5位に加え、フリーでは全体2位の得点を出し、表彰台へ近づいたことが大きな見どころです。

団体での成績

カナダは団体でも5位でした。ゴゴレフは団体の男子ショートで3位に入りましたが、これは個人戦の「総合5位」「フリー2位」とは別の成績です。

ジュニアの成功後は成長期と腰の怪我で足踏み

ジュニアでの成功から初めての五輪までには、長い時間がかかりました。成長期を迎え、怪我による中断も経験しています。

13歳でジュニアファイナル優勝、14歳で国内銀

早熟ぶりは、幼少期のジャンプとジュニア時代の成績に表れています。全カナダフィギュアスケート選手権では、まだ14歳だった頃にシニアの表彰台へ上がりました。

  1. 110歳の頃、3回転アクセルや4回転サルコウを跳ぶ映像で注目を集めました。国際大会での実績を重ねる前から、ジャンプの才能が知られていました。
  2. 22018年12月、13歳でISUジュニアグランプリファイナルに優勝。2018年ジュニアファイナルの公式結果には、合計233.58点と記録されています。
  3. 32019年の全カナダ選手権ではシニア男子で銀メダルを獲得。14歳の誕生日から間もない時期に、国内の上位へ食い込みました。

国際ジュニアで優勝し、国内ではシニアの上位へ進んだ時期でした。その後はすぐに五輪へ向かったわけではなく、体の変化に向き合うことになります。

2022年以降は腰の怪我で練習と試合が途切れる

カナダ五輪委員会の経歴特集は、成長期の変化と繰り返した腰の問題を伝えています。停滞期を理解するうえで大切なのは、練習を続けにくかった事情です。

成長に伴う変化

急に背が伸び、ジャンプに必要なバランスや動きの調整が課題になりました。幼い頃に跳べた技を、変化した体で安定させ直す時期でもありました。

腰の怪我による中断

2022年以降は腰椎の疲労骨折に悩まされました。2024年の全カナダ選手権はショート後に棄権し、2025年の同大会も欠場。練習時間と試合経験の両方が限られました。

復帰へ向けた準備

2025年夏はイタリアで約4カ月の合宿に参加しました。氷上で振付やジャンプに取り組み、氷の外では体幹の強化やリハビリ、理学療法も続けました。

2025-26シーズンに国内初優勝から世界4位へ

復調は五輪で突然起きたものではありません。国際大会、国内選手権、五輪後の大舞台へと、結果がつながっていきました。

国際大会の表彰台を重ねて全カナダ初優勝

2025-26シーズンは、異なる段階の大会で成果を積み重ねました。五輪前の流れを追うと、競技へ戻っただけでなく、上位で戦える状態へ進んだことが分かります。

  1. 12025年9月、ISUチャレンジャーシリーズのネーベルホルントロフィーで優勝。同シリーズで初めて金メダルを獲得しました。
  2. 211月には、ISUグランプリシリーズのフィンランディアトロフィーで銅メダル。シニアのグランプリシリーズでも初の表彰台に上がりました。
  3. 32026年1月、全カナダ選手権でシニア初優勝を果たしました。スケートカナダの国内選手権レポートによると、フリー175.90点、総合275.50点を記録しています。

かつて国内銀を獲得した少年が、怪我による中断を経て国内王者になったシーズンです。その積み重ねの先に、初めての五輪がありました。

世界選手権4位で自己最高とカナダ男子2枠につなぐ

五輪後の2026年3月には、プラハで開かれたISU世界フィギュアスケート選手権に初出場しました。世界選手権男子の公式結果でも4位に入り、五輪に続いて上位に名を連ねています。

自己最高の更新

ショート94.38点、フリー186.66点、総合281.04点を記録しました。五輪での好演に続き、両プログラムで自己最高を更新した点にも注目したいです。

カナダの記録への掲載

総合281.04点は、2026年3月31日付のスケートカナダの記録一覧にも男子の記録として掲載されています。この一覧では2018-19シーズンの採点変更を受け、以前の記録と区分しています。

国の出場枠への貢献

この4位によって、カナダ男子は翌2027年の世界選手権で2枠を確保しました。これは国に与えられる出場枠で、ゴゴレフ自身の代表内定を意味するものではありません。

4回転の強みはサルコウとトウループの実行力

ゴゴレフの技術を見るときは、跳べる種類の多さと、その日に試合で決めた内容を分けると特徴をつかみやすくなります。

五輪フリーは2種類3本の4回転を実施

五輪フリーの公式採点表で確認できる4回転は、サルコウとトウループです。実施した順序は次のとおりでした。

  1. 1冒頭に4回転サルコウ。単独のジャンプで加点を得て、演技を始めました。
  2. 2続いて4回転トウループ。サルコウとは別の種類でも、出来栄えを得点へつなげています。
  3. 33つ目に4回転サルコウ+3回転トウループ。連続ジャンプの形でも、4回転を演技へ組み込みました。

4回転は「2種類を計3本」です。3つの要素はいずれも出来栄え点がプラスで、難しい構成を実行して得点にしたことが強みといえます。

さらに、3回転アクセルも2本組み込みました。4回転だけに注目せず、アクセルを含めたジャンプ全体で得点を積み上げた演技として見ると、フリー2位の内容が分かります。

ステップと曲の演じ分けにも成長が見える

五輪シーズンは、ショートのスイング音楽と、フリーのラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」で違う雰囲気を見せました。採点表と演目を合わせて見ると、ジャンプ以外にも注目点があります。

ステップの評価

五輪フリーのステップシークエンス(足の運びやターンをつなぐ要素)は、難度を示す最高のレベル4を獲得しました。ジャンプの合間の要素でも得点を伸ばしています。

スピンに残る伸びしろ

スピンは2つがレベル4で、1つはレベル2でした。好演の中にも、難度の取りこぼしを減らして得点を伸ばせる部分が残っています。

音楽に入り込む表現

リショーとの取り組みを通じ、音楽の中で役を演じることにも慣れてきたと本人は振り返っています。着氷だけでなく、その後の姿勢や音楽への乗り方も追ってみたいところです。

2026-27シーズンは新プログラムと安定感に注目

2026年10月25日時点では、五輪後のシーズンが始まっています。発表された演目と、これから試合で確かめたい課題を整理します。

ショートはSmalltown Boy、フリーはムーラン・ルージュ

カナダ五輪委員会の今季展望記事では、ゴゴレフが新しい曲と表現の幅について話しています。

区分 2026-27シーズンの曲
ショートプログラム ブロンスキ・ビート「Smalltown Boy」
フリースケーティング 「ムーラン・ルージュ」より

前季に続いて2つのプログラムの雰囲気を分け、より自由な表現を目指しています。ジャンプ前後だけでなく、曲調が変わる場面の動きにも注目すると楽しめそうです。

グランプリシリーズの出場予定

出場予定はスケートカナダ・インターナショナルと、11月のフィンランディアトロフィーです。スケートカナダの大会案内では、前者は現地時間10月30日〜11月1日にケロウナで開催予定となっています。

今季はジャンプの安定と新技の導入状況を追う

Golden Skateの本人インタビューでは、4回転ループ、ルッツ、フリップの練習について語っています。グランプリシリーズで表彰台を増やし、ISUグランプリファイナルへ進むことも目標です。

ただし、練習している技を、いつ試合へ入れるかは確定していません。今季を追うなら、次の順序で見ると変化をつかみやすいでしょう。

  1. 1ショートとフリーを通して、持っているジャンプを安定して実施できるかを見る。
  2. 2ステップやスピンで、ジャンプ以外の得点も取りこぼさずに積めるかを確認する。
  3. 3新しい曲の表現と、実際に追加されたジャンプを追う。予定や練習映像だけで完成形を決めつけず、試合ごとの内容を楽しむ。

まとめ|ゴゴレフの復調を経歴と4回転から知る

ゴゴレフは、早くから知られたジャンプの才能を、怪我による中断を経て世界上位の結果へつなげたカナダ男子です。五輪5位と世界選手権4位には、練習を積み直し、試合で力を出せるようになった歩みがあります。

今季は新しい4回転が試合に加わるか、2つのプログラムを安定して滑れるか、表現がどう広がるかにも注目してみてください。経歴を知ってから見ると、一つひとつの演技の変化をより楽しめるはずです。

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