メテルキナ/ベルラワとは?世界ジュニア連覇から五輪銀へ

選手情報

2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪のフィギュアスケート・ペアで銀メダルを獲得した、アナスタシア・メテルキナ/ルカ・ベルラワ組。「ジョージア初の冬季五輪メダル」というニュースで名前を知った方も多いのではないでしょうか。

2人は五輪で突然台頭したわけではありません。2023年春にペアを結成し、世界ジュニア選手権の連覇、シニアの欧州選手権優勝を経て五輪の表彰台に立ちました。この記事では、それぞれのプロフィールから2026年世界選手権まで、歩みと記録の意味を整理します。

ジョージア代表の2人は2023年春にペアを結成

メテルキナとベルラワは、フィギュアスケートのペア競技でジョージアを代表する選手です。まず、出身地や競技を始めた時期を見てみましょう。

2人の出生地と競技開始年

選手 生年月日 出生地 競技開始年
アナスタシア・メテルキナ 2005年3月10日 ロシア・ウラジーミル 2009年
ルカ・ベルラワ 2002年11月27日 ロシア・モスクワ 2005年

出生地はともにロシアですが、競技上はジョージア代表です。「ジョージアのペア」という呼び方は、2人が同国を代表して大会に出場することを指します。出生地と代表国を同じ意味に取ると、このペアの経歴を誤解しやすくなります。

メテルキナは2009年、ベルラワは2005年にスケートを始めました。現在のペアとしての活動は2023年からですが、2人それぞれのスケート歴はそれよりずっと長くなります。五輪の結果から経歴をさかのぼる際は、個人の競技開始年とペア結成の年を区別すると整理しやすいでしょう。

それぞれ別のパートナーを経て合流

2人が組み始めたのは2023年春です。メテルキナは以前、ダニイル・パークマンと、ベルラワはアリナ・ブタエワ、カリナ・サフィナとそれぞれペアを組んでいました。現在の2人の歩みを数える起点は、過去の組ではなく2023年の結成です。

ベルラワには、サフィナとのペアで2022年世界ジュニア選手権に優勝した経験もあります。ただし、後述する2024年と2025年の世界ジュニア連覇は、メテルキナとベルラワが一緒に獲得したタイトルです。同じ選手の「世界ジュニア優勝」でも、どの組での成績かを区別する必要があります。

結成後はジュニア大会で結果を出しながら、シニアの国際大会にも出場していきました。世界ジュニア選手権とシニアの世界選手権は別の大会です。それぞれの成績を分けて見ることで、2人が五輪へ進むまでの歩みが見えてきます。

ペア競技では2人で一つの順位を争います。ベルラワが以前の組で得たタイトルは彼の経歴であり、メテルキナ/ベルラワ組の戦績には含みません。現在のペアの成果は2023年以降の大会結果から追えます。

世界ジュニア連覇とシニア上位入賞で力を示した

2023年に組んだ2人は、ジュニアでの成功だけにとどまりませんでした。五輪より前のシニア大会でも表彰台や上位入賞を重ねています。

世界ジュニア選手権で2024年と2025年に連覇

メテルキナ/ベルラワ組は、2024年と2025年の世界ジュニア選手権ペアで連続優勝しました。2023年春の結成から、翌年にはジュニアの世界タイトルを獲得し、さらに翌年も守ったことになります。

2024年大会ではショートプログラムとフリーの両方で1位となり、総合優勝。2025年大会でも両プログラムで1位となって総合優勝しました。一大会だけの好結果ではなく、2年続けて大会の頂点に立ったというのが、この時期の大きな実績です。

この時点で獲得したのは世界ジュニア選手権のタイトルです。シニアの世界選手権での順位は別に確認する必要があります。ジュニアで連覇した後、シニアでどこまで進んだのかを追うと、五輪までの立ち位置がより正確につかめます。

結成から五輪後の世界選手権まで、主な節目を年順に並べると次のようになります。

年 大会 ペアの成績
2023年 ペア結成 春に活動開始
2024年 世界ジュニア選手権 優勝
2025年 世界ジュニア選手権 連覇
2026年 欧州選手権 優勝
2026年 冬季五輪ペア 銀メダル
2026年 世界選手権 銀メダル

欧州選手権、世界選手権、GPでも実績を積んだ

シニアの欧州選手権では2024年に2位、2025年に3位。2026年の優勝前から、すでに欧州の表彰台を経験していました。世界選手権でも2024年7位、2025年4位と順位を上げています。世界ジュニアの連覇だけを見て「ジュニアに強い組」と片づけられない理由がここにあります。

2024年にはグランプリシリーズのNHK杯でも優勝し、同年のグランプリファイナルでは3位となりました。グランプリシリーズは世界各地の大会、ファイナルはその成績に基づいて進む大会です。欧州選手権とは別の舞台でも結果を残したことで、五輪前からシニアの有力ペアとして見る材料がそろっていました。

大会ごとに出場者が異なるため、欧州2位と世界4位を順位の数字だけで比べることはできません。ただ、欧州の表彰台と世界選手権の上位入賞を五輪前に経験していたのは確かです。ジュニアでの成功がシニアでの実績にもつながっていました。

この期間の見方は、ジュニアの世界タイトルを2度獲り、並行してシニアの大会でも上位に進んだ、というものです。2026年欧州選手権の初優勝は、そうした実績の延長にあります。

2026年は欧州王者から五輪銀、世界選手権銀へ

2026年の主要大会を続けて見ると、五輪の表彰台がどんな流れの中にあったのかが分かります。欧州選手権、五輪、世界選手権の順に確認しましょう。

五輪直前の欧州選手権で初優勝

2026年1月の欧州選手権で、メテルキナ/ベルラワ組はペアの総合1位に輝きました。ショートプログラム、フリーともに1位です。2024年の銀、2025年の銅に続く欧州選手権での成績は、ついに金メダルへとつながりました。

この優勝は、五輪の前にシニアの主要大会で勝っていたことを示す重要な結果です。五輪をきっかけに名前が広く知られたとしても、2人はそれ以前から欧州の表彰台に立ち、世界選手権でも上位に入っていました。欧州王者としてミラノ・コルティナ五輪に臨んだ、と捉えると大会前の立ち位置が分かりやすくなります。

ただし、欧州選手権の優勝が、そのまま五輪の優勝を保証するわけではありません。五輪では欧州以外の代表も競います。2人の銀メダルは、欧州タイトルを持って臨んだ五輪のペア個人種目で、改めて上位の成績を残したものです。

五輪ペア2位がジョージア初の冬季五輪メダル

ミラノ・コルティナ冬季五輪のペア個人種目では、メテルキナ/ベルラワ組はショートプログラム2位、フリー2位で、総合2位の銀メダルを獲得しました。金メダルは日本の三浦璃来/木原龍一組、銅メダルはドイツのミネルヴァ・ファビアン・ハーゼ/ニキータ・ボロディン組です。

ここでいう銀は、ペア個人種目の最終順位によるものです。五輪のフィギュアスケートには団体戦もありますが、団体戦中のペア演技の順位を指しているわけではありません。五輪の結果を調べる際は、競技名に「団体」が付くか、ペアの個人種目かを見分けると混同を避けられます。

ジョージアにとって、この銀メダルは冬季五輪の全競技を通じて初めてのメダルでした。同時に、ジョージア代表のフィギュアスケート選手としても初の五輪メダルです。「ジョージア初」という言葉は、ペア種目で初めて、という狭い意味ではありません。冬季五輪に出場してきた同国の選手全体で初の表彰台という意味を持ちます。

世界ジュニア連覇や欧州王者という競技実績に、ジョージアの五輪史を変えた意味が重なります。2人の銀メダルは、強豪ペアとしての歩みを示す結果であり、同国に初めて冬季五輪の表彰台をもたらした記録でもあります。

五輪後の世界選手権でも銀メダル

2人の2026年の歩みは、五輪で終わりません。同年3月に行われた世界選手権のペアでも総合2位となり、銀メダルを獲得しました。優勝はドイツのハーゼ/ボロディン組です。五輪で銅だった組が世界選手権を制し、メテルキナ/ベルラワ組は五輪に続いて2位に入りました。

世界選手権のショートプログラムでは2位、フリーでは4位でしたが、2種目の合計による最終順位は2位です。フリー単独の順位と総合順位は異なるため、「フリー4位だから世界選手権4位」とはなりません。五輪と同じく、メダルを説明するときは総合順位を確認する必要があります。

2025年世界選手権の4位から、2026年には銀メダルへ。五輪の後もシニアの世界大会で表彰台に立ったことで、2026年時点の2人を紹介するなら、五輪銀だけでなく世界選手権銀まで含めるのが自然です。ジュニアの連覇、欧州王者、五輪銀、世界選手権銀という順序が、このペアの現在地を端的に表しています。

五輪と世界選手権は別の大会です。2人は異なる大会で続けて銀メダルを手にしました。2026年世界選手権の結果まで見ると、五輪後も上位で競い続けたことが分かります。

まとめ|ジュニア連覇から五輪銀へ進んだジョージアのペア

アナスタシア・メテルキナ/ルカ・ベルラワ組は、2023年春に結成したジョージア代表のペアです。2024年と2025年に世界ジュニア選手権を連覇し、シニアの欧州選手権でも段階を踏んで2026年に優勝しました。

同年のミラノ・コルティナ冬季五輪ではペア個人種目で銀メダルを獲得。これはジョージアの冬季五輪全競技を通じた初メダルであり、同国のフィギュアスケート選手にとっても初の五輪メダルです。五輪後には世界選手権でも銀メダルを獲得しました。五輪で初めて知った2人は、ジュニアからシニアへ実績を重ねてきたペアなのです。

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