うたまさとは?吉田唄菜・森田真沙也の五輪団体銀と個人戦への目標

選手情報

2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪のフィギュアスケート団体戦で、最初にリンクへ出た日本のアイスダンス組。「うたまさ」の愛称で呼ばれる二人は、どんな選手なのでしょうか。

うたまさは吉田唄菜(よしだ・うたな)選手と森田真沙也(もりた・まさや)選手の組です。 2023年に結成し、全日本選手権連覇などを経て五輪の団体銀メダルに貢献しました。ただし、2026年大会ではアイスダンス個人戦には出場していません。二人の競技歴から、その違いと次の目標まで順に見ていきます。

うたまさは吉田唄菜・森田真沙也のアイスダンス組

「うたまさ」は二人の名前を合わせた愛称です。アイスダンスは二人で滑るフィギュアスケートの種目で、吉田・森田組は木下アカデミーに所属しています。

二人は結成前から、それぞれ別のパートナーとアイスダンスを経験してきました。五輪で突然現れた新しい組というわけではありません。

それぞれ別のパートナーとの競技経験がある

吉田唄菜選手

西山真瑚選手と組み、2020年のローザンヌ冬季ユースオリンピックに出場。アイスダンスで6位になりました。吉田選手はこの経験から、冬季オリンピックに出たいという思いが強まったと振り返っています。

森田真沙也選手

シングルで活動した後にアイスダンスへ転向。以前は來田奈央選手と組み、世界ジュニア選手権などの国際大会を経験しました。2022年の全日本ジュニア選手権でも優勝しています。

同じアイスダンスの経験者でも、歩んできた道は異なります。その二人が新たに組んだのが2023年6月でした。

JOCのインタビューで、吉田選手は二人で滑り、達成感や緊張感をパートナーと分かち合えるところをアイスダンスの魅力として語っています。森田選手も、パートナーとのコミュニケーションの大切さを挙げました。結成後の成績を見る前に、二人で演技を作る種目だと知っておくと歩みを追いやすくなります。

吉田選手のユース五輪と森田選手の世界ジュニアは、それぞれ以前のパートナーとの結果です。二人のプロフィールに並ぶ大会名をすべて「うたまさ」の戦績と読むと、結成前後が混ざってしまいます。組としての歩みは2023年から始まりました。

2023年結成から国内連覇と国際大会へ

結成から五輪までの約3年を追うと、国内での優勝と海外の大会での挑戦が重なっていることが分かります。まずは節目となった結果を見てみましょう。

2023年の結成と全日本3位

吉田選手と森田選手は2023年6月にカップルを結成しました。ここでいう「カップル」はアイスダンスで一緒に滑る競技上のパートナーを指します。

その年の全日本選手権では3位。組んで最初のシーズンから表彰台に上がりました。2024年の四大陸選手権にも出場し、10位となります。全日本だけでなく海外の選手と競う舞台へ進んだ時期です。

それぞれに競技経験があっても、新しいパートナーと滑るには二人で演技を作る必要があります。結成した年の全日本3位は、吉田・森田組として出した最初の主要な国内成績。翌年の初優勝へつながる出発点として見ることができます。

2024・2025年の全日本優勝とアジア大会金

二人の歩みは、主な大会を時系列で見るとつかみやすくなります。

  1. 12024年の全日本選手権で初優勝。国内の頂点に立ちました。
  2. 22025年のアジア冬季競技大会で金メダル。二人で国際総合大会の表彰台にも立ちました。
  3. 32025年の世界選手権に出場し、22位。世界の舞台での経験を積みました。
  4. 42025年の全日本選手権で再び優勝し、2連覇を達成しました。

国内で連覇した一方、世界選手権ではより上の順位を目指す途中にあります。全日本で優勝したという事実と世界での順位は、別々に見ておくと現在地をつかみやすいでしょう。そうした中で迎えたのが、2026年の五輪でした。

2026年五輪は団体に出場し、日本チームが銀メダル

うたまさはミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート団体戦に出場しました。銀メダルは二人だけで獲得したものではなく、男子、女子、ペア、アイスダンスで構成されたTEAM JAPAN全体の結果です。

団体戦の先陣を切り、森田がキャプテンを務めた

フィギュア団体戦で日本の最初の演技を担ったのは、うたまさのリズムダンスでした。リズムダンスはアイスダンスの前半の演技です。日本のトップバッターとして滑った後、二人は後半のフリーダンスにも出場しました。

森田選手はこの大会で、フィギュア団体のTEAM JAPANのキャプテンも務めています。五輪初出場の組が演技の先陣を切り、チームの一員として表彰台に立ちました。

吉田選手は団体最初の演技に少し緊張したものの、チームの応援や会場の手拍子に背中を押され、滑り始めてからは楽しめたと振り返っています。森田選手はキャプテンに選ばれた経緯を語りながら、周囲の選手と自然に話せたため大きなプレッシャーは感じなかったとも述べました。先陣と主将という役割の裏には、仲間と滑った初めての五輪がありました。

団体戦は各種目の順位に応じたポイントを合計して競います。二人の滑りは日本の総得点を作る一部であり、銀メダルにはほかの代表選手の演技も欠かせません。個人戦のアイスダンスで銀メダルを取ったという意味ではない点が大切です。

フリーダンスでも二人は滑り、JOCの結果記録では5位、チームポイントは6でした。日本の銀メダルという団体全体の結果と、二人が担当した演技の結果を分けて見ると、チーム内での役割がより具体的になります。

個人戦の出場枠は2025年秋の予選で得られなかった

「五輪のメダリストなのに個人戦で見かけなかった」と感じた人もいるでしょう。二人は2025年9月の五輪最終予選でアイスダンス個人戦の出場枠を獲得できず、2026年大会には団体戦の要員として出場しました。

見る点 2026年五輪のうたまさ
団体戦 日本代表としてリズムダンスとフリーダンスを滑り、TEAM JAPANの銀メダルに貢献
アイスダンス個人戦 日本の出場枠を得られず、不出場

「五輪に出場した」と「五輪のアイスダンス個人戦に出場した」は別の話です。 団体での銀メダルを手にした二人には、個人戦の舞台に立つという次の課題も残りました。

吉田選手自身も、JOCのインタビューで前年9月の予選で個人戦の枠を取れなかった悔しさを語っています。その後も五輪に向けて取り組み、団体では今できる最高の演技を見せられたと振り返りました。個人戦の出場はかなわず、団体ではチームの銀メダルに貢献した。この両方が二人の五輪の経験です。

世界選手権19位を経て2030年は個人戦にも挑む

五輪の団体銀の後も二人は競技を続けています。五輪後の世界選手権の順位と本人の言葉を合わせて見ると、次に目指すものがはっきりします。

2026年世界選手権19位と新シーズンの一歩

2026年の世界選手権で、うたまさは19位でした。前年の同大会では22位。いずれも世界の選手と競った結果で、国内連覇だけでは見えない位置を示しています。ただし、順位の変化だけで技術の伸びや次回の結果まで断定することはできません。

2025年に世界選手権へ初めて出場した二人にとって、2026年大会は五輪後に再び世界の組と向き合う場になりました。全日本の2連覇という国内の結果だけを見れば、世界でもすでに上位にいる印象を受けるかもしれません。19位という順位も合わせて示すことで、積み上げた実績と今後の挑戦を一緒に捉えられます。

2026年9月の木下グループ杯では6位。2026-27シーズン初戦の結果であり、3月の世界選手権とは時期も大会も異なります。五輪後も競技を続けている、その新しい一歩です。

4年後は団体の得点源と個人戦出場を目標に

2026年五輪後のTEAM JAPAN帰国記者会見で、吉田選手は4年後に個人戦と団体戦の両方へ出場し、メダルに貢献できるよう頑張りたいと述べています。また、団体戦では得点源になりたいという思いも語りました。

この「4年後」が、2030年の冬季五輪を見据えた目標です。2026年は団体で滑れた一方、個人戦の枠は得られなかったからこそ、次は両方に出たいという言葉には具体的な意味があります。森田選手も、五輪で滑れた自信を得ながら、得点には満足せず技術を高めたいと話しています。

2030年の代表や結果は、これからの大会と選考次第です。現時点では出場が決まった話ではなく、本人たちがそこへ向けて挑んでいるという理解が正確でしょう。

団体でさらに貢献することと、個人戦に出場すること。本人の発言には、二つの目標が並びます。今後の大会結果を見るときも、国内での成績と世界の大会での成績を合わせて追うと、2030年に向けた歩みをつかみやすいでしょう。

まとめ|うたまさは五輪団体銀を経て個人戦出場も目指す

「うたまさ」は吉田唄菜選手と森田真沙也選手のアイスダンス組。別々の競技経験を持つ二人が2023年に結成し、全日本選手権連覇とアジア冬季競技大会金メダルを重ねました。

2026年五輪では日本の団体戦の先陣を切り、TEAM JAPANの銀メダルに貢献しました。一方で個人戦の出場枠は獲得できず、アイスダンス個人戦には出場していません。2026年世界選手権19位を経た今、2030年には団体でさらに貢献し、個人戦にも出場することを目指しています。

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